施術について
髪のボリュームが気になってきた方へ
AGAの原因は、男性型ホルモン(テストステロン)が、毛乳頭に存在する還元酵素(5αリダグダーゼ)により、ジヒドロテストロン(以下DHT)に変換されることで毛母細胞(毛髪を作る細胞)の作用が抑制され、発症する脱毛症です。
AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンの働きが原因で起こる疾患。
1. 髪の毛をつくる毛母細胞の中にある酵素「5Aリダクターゼ」が、突然活動を始める
2. 5Aリダクターゼが、体内の男性ホルモン「テストステロン」を、より強力な「ジヒドロテストステロン」に変換
3. ジヒドロテストステロンが髪の毛の成長を抑制し、髪の寿命を短くする
というメカニズムで、抜け毛が増え、薄毛が進行していきます。
日本人の平均寿命は、年々長くなり、男性でも80歳を超えました。町ですれ違う年配の男性の頭を見てみますと、額が後方に広がり、てっぺんが薄くなっている方を多く見かけます。これが男性型脱毛症(AGA)です。必ずしも年配の方だけではなく、思春期から進行します。30代ですでに1割、40代の3割、60代では半数に見られます。病気とは言えない変化ですので、皮膚科を受診する方は少ないです。最近、多額の費用がかかるだけで、あまり効果のない治療法が、横行するようになってきました。そのような状況で、患者さんが、科学的な根拠に基づいて、しっかりと効果のある治療法を受けられるように、日本皮膚科学会でガイドラインが作成されました。これが、男性型脱毛症診療ガイドラインです。このガイドライン(2017年版が最新)では、しっかりとした効果があり、強く推奨される治療法は次の3種類しかありません。
・フィナステリド(医薬品名:プロペシア、フィナステリド)の内服
・デュタステリド(医薬品名:ザガーロ、デュタステリド)の内服
AGAは、投薬治療を始めれば、ほぼ全ての方に発毛効果があります。
しかし、抜け毛が始まって数年が経ち、AGAがかなり進行しているような場合は、頭皮の毛根自体が萎縮しているため、発毛までに時間がかかったり、思うように毛量が増えなかったりする可能性もあります。
「抜け毛が増えてきたかな」と感じるくらいの早期段階から治療をはじめれば、発毛を実感できる可能性は高いです。
よくクリニックのサイトで「AGAは早めの治療を」と謳っているのにはこういった背景があります。
院長からの施術ポイント
AGA治療は継続が大切です
治療開始後、早い方は3か月で、ゆっくり目の方だと1年ほどで発毛を実感されます。平均的には6か月程度で実感される方が多いです。
1年ほどは積極的に髪を生やす治療を行い、目標としていたボリュームまで達したら、そこからは現状を維持し、抜け毛を防ぐ治療を継続して行います。
治療を開始する際は、医師が診察・問診・触診をし、薬を投与しても問題ないかを確かめるために血圧測定と血液検査をします。(血液検査は別途5,500円~7,700円発生いたします。)
検査結果が良好であればその人に合った何種類かの内服薬と外用薬を処方します。
その後の診察は基本的には1ヶ月に1回通院していただき、頭皮の状態や、頭髪の発毛状態、身体に異常がないかを診察します。
一人で悩まず、まずはカウンセリングにてご相談ください。
使用機材・薬剤
フィナステリド 1mg
1箱28錠(1ヶ月)
DHTは、男性ホルモン「テストステロン」から合成されるホルモン。その合成の際に必要な「Ⅱ型5-α還元酵素」の働きを阻害することで、DHTの合成を抑制するのがプロペシアに含まれる「フィナステリド」です。フィナステリドは、もともと前立腺肥大症の治療薬として開発されましたが、その発毛効果から、現在はAGAの治療薬としても使われています。 投薬患者の98%に症状の改善(薄毛進行予防)が見られるという高い効果によって、世界中で最も多く使用されるようになりました。
【副作用・リスク】
性欲減退や勃起機能障害(ED)などの男性機能低下、肝機能障害などが挙げられます。 しかし、EDなどの副作用に関しては臨床試験においてプラセボ患者とほぼ同様の発生率となっており、発症機序も明らかではなく危険性は低いといわれています。
【注意事項】
*フィナステリドを服用する際は、用法用量を守って服用してください。
もし服用を忘れてしまったとしても、2回分を同時に服用することは避けましょう。また、フィナステリドの効果が現れるまでには通常6か月程度かかるとされていますので、その間は服用を止めず継続する必要があります。
*フィナステリドは原則、女性への投与は認められていません。妊娠されている方や授乳期の方は、胎児やお子様の健康への影響も考えられますので、絶対に服用はしないでください。またフィナステリドは皮膚からも吸収されるため、女性は直接触れることがないよう注意しましょう。治療薬はコーティングされており通常通り服用していれば問題はありませんが、割ったり粉砕したりすると有効成分が女性の肌に触れてしまう危険性が高くなります。必ず錠剤のまま服用するようにしてください。
*また、同じような理由からプロペシアを服用している方の献血は禁止されています。
【国内未承認治療について】
現在、日本で認可販売されているフィナステリドには、「プロペシア錠」(0.2mg/1mg)と、ジェネリック医薬品の「フィナステリド錠」(0.2mg/1mg)があります。AGA治療薬は保険適用外ですが、ジェネリック医薬品が登場したことで費用負担が軽減され、より多くの方がAGA治療に臨むことができるようになりました。
【諸外国における安全性等について】
1997年にはフィナステリド1mg がFDA(米国食品医薬品局)からAGA治療薬として承認を受けました。日本でも2005年10月に厚生労働省の認可を受け、この成分を含有するプロペシア錠が、同年12月に初めて日本で販売されることになりました。今では最もスタンダードなAGA治療薬として、世界60カ国以上の国で承認されています。
使用機材・薬剤
ザガーロカプセル 0.5mg
1箱30カプセル(1ヶ月)
作用はプロペシア(フィナステリド)と同じくAGAの原因になっているDHTの生産にかかわる5α-還元酵素の作用を抑えるものですが、プロペシア(フィナステリド)が5α-還元酵素のⅡ型のみしか抑えられないのに対して、ザガーロは5α-還元酵素のⅠ型とⅡ型の両方を抑えることができるため、プロペシア(フィナステリド)よりすぐれた発毛効果を期待できることです。臨床試験においてザガーロ0.5mgはプロペシア(フィナステリド)1mgの 約1.6倍の発毛効果があると報告されています。発毛効果がプロペシア(フィナステリド)の1.6倍!
【副作用・リスク】
発生頻度が1%以上報告されているものは、射精障害や性欲減退、勃起不全といった性機能不全です。 続いて確率としては1%未満ですが、発疹や頭痛、抑うつ、腹部不快感、乳房の女性化や痛みなどの乳房の症状、そのほか肝機能障害やアレルギー反応、むくみやめまいなども報告されています。
【注意事項】
男性用の薬ですから女性は服用できません。安全性が確立されているのは20歳以上の男性なので未成年の方は服用しないでください。カプセルを割らないようにしてください。ザガーロの粉末が妊娠中の女性の体内に吸収されると胎児に影響するおそれがあります。効果を感じるには6ヶ月服用を続ける必要がありますが、それ以降効果を感じることができなければ服用は中止してください。
【国内未承認治療について】
2009年には日本でも前立腺肥大症の治療薬(アボルブ)として厚生労働省の承認を受けていますが、AGAの治療薬「ザガーロ」として承認されたのは2015年になってからとまだ新しい薬であるため、これからの薄毛治療薬として注目されています。
【諸外国における安全性等について】
ザガーロは米国FDA承認。諸外国における安全性等に係る情報の明示:なし
よくある質問
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治療から発毛までどれくらいの期間がかかりますか?回答を見る
AGAや薄毛治療の効果は脱毛の原因によって差があり、個人差もありますが、多くの場合3~6ヶ月で発毛(改善)の兆候が見られます。
治療スタートから効果が見られるまでには、ヘアサイクルの変化などその人の生活習慣が及ぼす影響によってさまざまです。
効果が見られるまでに不安な事や気になる点は経験豊富な医師がサポートします。 -
カツラを使用していますが、薄毛治療は可能ですか?回答を見る
問題ありません。但し、治療をする際にいくつかの注意点があります。
カツラを使用していると皮膚が直接空気に触れない環境下なので、頭皮がムレやすく、頭皮が湿潤した環境になります。皮膚のバリア機能が低下し、摩擦やズレなどの物理的な刺激や、細菌・カビなどの外からの刺激に対し非常に弱くなり、皮膚炎などが起こりやすい状況になります。
治療を開始しますと頭皮に外用薬などを塗布しますので、できるかぎりカツラを着用する時間を減らす事をお勧めしております。そうする事により、頭皮の環境も整い、治療効果も上がります。カツラが外せて普通に過ごせている患者様も沢山いらっしゃいますので、諦めずにご相談下さい。 -
薄毛治療に健康保険は適用になりますか?回答を見る
薄毛治療は、厚生労働省による保険適用外にあたりますので、健康保険は適用されず、自費診療(自由診療)になります。
ご確認事項
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注意事項詳細を見る
出典元・参考URL
・男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版
・男性における男性型脱毛症用薬 5 α – 還元酵素 II 型阻害薬フィナステリド(プロペシア®錠 0.2mg・1mg)の薬理学的特性と臨床効果*これ以外にも予期せぬリスク・副作用がある場合がございます。
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薬機法上の承認について詳細を見る
国内未承認治療について
当院では、国が承認していない機器や薬を用いての自由診療を行っています。(国内未承認治療)国内未承認治療は、海外で認可された機器や薬を医師が個人輸入を行い、治療提供している場合と、国内の薬剤を使用している場合があります。
*承認を受けていない医薬品・医療機器について「個人輸入において注意すべき医薬品等について」のページをご確認ください。